VOSTOK8 blog - Astronaut' Monologue TOP  >  詩歌

さよなら、ボストーク。

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さよなら ボストーク。

こんにちは 僕のリリー。


君は僕の名を 呼んだ。

とまったまま 何度も。


さよなら ボストーク。

ひさしぶり 僕のサリー。


君は僕の手を 引いた。

わらったまま 何度も。


さよなら ボストーク。

いこうか 僕のマリー。


君は僕の命を 抱いた。

からまったまま 一度だけ。

[ 2016/05/07 00:00 ] 詩歌 | TB(-) | CM(0)

ガム

ああ 何だったんだ

あれは 何だったんだ


僕は もう

何を言おうとしてたか なんて

忘れたよ

とっくに とっくに

忘れたよ


踏みつけた感情だけが

ガムみたいにこびりついて

それも いつしか なくなって


思い出すよ

だけど ちがう

もう きっと ちがう


本当からは 随分と 遠くなって

きっと こんな風だったんだって

今じゃ 想像した線を ただ なぞっている


タバコは 止めたよ

そうだな 随分と 前に

あんなに愛してたのにな


冬は 好きだよ

だけど 夏も悪くない

毎日は 規則正しく 過ぎ 往き


タバコは 止めたよ

それで 代わりに ガムを噛んでる

膨らみもしない フーセンを また膨らませて


大切なものが できたよ

それはいつか 僕が憧れていた 何かだ

選んだ道ならば 何ひとつ 間違っていないよ


ああ 何だったんだ

あれは 何だったんだ


僕は もう

何を言おうとしてたか なんて

忘れたよ

とっくに とっくに

忘れたよ


だから もう

降って また 湧くような

嘘みたいに 嘘も吐けなくなった

この 言葉に従い 言葉を吐くよ


踏みつけて また こびりつく

バカみたいに真っ直ぐに伸びた路上に
[ 2016/01/10 20:02 ] 詩歌 | TB(-) | CM(0)

青くて透明な美しいグラス

やぁ 君と 驚くような 僕の 純情よ

白い紙で拭いて 丸めて 棄てちゃって

果てたとて また 起ちあがり


やぁ 君と 呆れるような 僕の 衝動よ

白い花を剥いて 捲れて 枯れちゃって

折れたとて また 真っ直ぐに伸びて


何を言おうとしてたのか 忘れちゃって

今もまた ほら 忘れちゃって

価値だけが 上がって


僕等は贅沢で 質素で

厭になる 傲慢で 繊細で

ああ また 人を傷付けた

知ってる


青くて透明な美しいグラスだ

君が ようやく 透けて見えるよ

炭酸水は 息ごと もう飲み込んで


ねぇ 君と 誇れるような 僕の 心臓よ

白い肌を撫でて 舐めて 濡れちゃって

止めたとて また 鳴りだして


青くて透明なグラス越しに 朝が見えて

青くて透明なグラス越しに 朝が見えて
[ 2015/12/20 01:02 ] 詩歌 | TB(-) | CM(0)

message in a bottle.

それで 僕は 路上の広告を ずっと眺めていたんだ

煙草を吸おうと思ったけれど とうの昔に棄てたんだった

ポケットの中で空まわりした手で 掴むべきモノは 何だったっけ


巨大な極彩色の電光看板は 華やかな存在感と

視認性を高めた 色と 位置と 感覚で

人の流れを誘導している


本当に欲しかった物も

本当に行きたかった場所も

すっかり後まわしで お買い物している


ああ やがて ボクラは忘れてしまうだろう

忘れたことも忘れて 忘れ尽くして それも忘れて

何かを失くしたような気持ちだけを たまに 思い出して


このままボクラは 何処にも辿り着かず

やがて 何処かに辿り着いてしまうだろう

水面を漂い続けた 古いボトルメールみたいに


打ち付けられた波の花に

滲んで読めなくなった砂まじりの文字に

繰り返されるように繰り返す 波音みたいな心音に


また 錆びた電光看板が 点滅している

一文字だけ消えてしまって 誰にも気にされずに 


星空でも見上げたい気分だけれど

こんな無数の電飾の中で 目を凝らしても

先刻から 人工的な光が 目に焼き付いて離れない


そのまま 目を閉じたまま

とうの昔に棄てた煙草を

空まわりした手の中で


吸い込み

吐き出す

白い糸


ほら ボストークが飛ぶよ

季節はずれの 打ち上げ花火みたいに


音もなく 宛もなく 這うように 泳ぐように

悲しむように 慈しむように 楽しむように


そのまま 目を閉じたまま

無酸素の空中へ 新しいボトルメールを一通

光が絶えぬならば 此処もまた 宇宙の水面だ


君ならば飛べるよ

本当に欲しかった物も 行きたかった場所も

ほんの束の間 宙に赤く点る 火種の温度も

もしも思い出せたならば いつか拾いに行こう
[ 2015/09/24 01:41 ] 詩歌 | TB(-) | CM(0)
目次
★説明




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★長編小説














★短編






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