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Good morning?



あるところに 小さな国があった

その国には鏡が無かった ただの一枚も無かった

それで彼らが何をして自分達の姿を知ったのかといえば

互いの目を見て そこに映る我が身を省みていたのだよ


だから彼らの会話は 自分自身と話すようなものだったし

自分自身を傷付けたくはないから 彼らは互いに 相手を大切に思った

彼らは武器を持たなかったし 食事を分け合うから その国にはお金だって無かった


ところが悪い人達が攻めてきて 彼らの国は荒らされた

悪い人達は 盗んで 食べて 奪って 去った

代わりに一枚 小さな鏡を置いていった


それは魔法の鏡? 魔法の鏡? 何でも映す魔法の鏡?

いいや 普通の鏡だった


だけれどその国の人達は 鏡なんか見た事もなかったから

やっぱり それは彼らにとって 魔法の鏡だった

だって相手の目を見なくても 自分達の姿を知る事ができるんだからね

それで彼らは あまり会話をしなくなった


毎日 毎日 髪の毛を整えたり 服の襟を整えたりする為に

鏡の前には沢山の人達が集まってきたけれど 彼らは会話をしなくなった

代わりに 肩がぶつかったり 順番を守らなかったりするたびに 何処かでケンカが起きた


それで彼らは お金を作った

お金を払った人から順に 鏡を見られるようにした

彼らは鏡を見る為に 沢山お金を稼ぎたくて 精一杯に仕事した

そうして 悪い人達に荒らされた国は また少しずつ 建て直されていった


国は豊かになったけど 彼らはあまり笑わなくなった

自分の事で精一杯で 誰かと会話をしている暇なんて無くなった

そのうち鏡を作る職人が現れて 新しくて素敵な鏡が 何枚も作られるようになった


彼らは一人一枚ずつ 鏡を持てるようになった

それはとても便利で 何時でも何処でも 自分の姿を見られる鏡だ

だけれど 彼らは途中で気付いてしまった ああ なんてひとりぼっちなんだろう


Good morning?

それから先 その国の人達は どうしたと思う?

どうやら今でもその国は 世界の何処かに あるらしいんだよ

もしも その国に 君が行く機会があるとしたら どうか目を見て話しておくれ

そこには何時だって君がいるし 君がいる事を知っている 僕がいるんだ
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[ 2008/01/09 10:49 ] 小説 | TB(0) | CM(0)
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