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注射器は思考する。



最後に注射を打ったのは、何年前だろうか。

思い返してみると、何時が最後なのか意外と思い出せない。
数年前にインフルエンザにかかった時に点滴を打ったよな、あれは去年だったかな、だとか、そもそも点滴は注射として数に加えても良いのだろうか、だとか、じゃあ腰を痛めて椎間板ヘルニアを患った時にブロック注射を打ったけど、あれは何年前なんだ、などと考えるに、意外と注射の事を忘れてしまっている自分に気が付いた。

いや、あんまり注射に興味があるのも、それはそれで困る。
完全に大人のクスリ的なモノに手を出している人みたいではないか。

注射は身近な存在である。
誰でも知っているし、誰でも必ず一度は打った事がある。
子供同士でお医者さんごっこでもやらせた日には、何処で覚えたの知らないが、二言目には「お注射、打ちましょうね」なんて言う。「お医者さん=お注射」なのである。間違っても「お医者さん=オペ」では無い。

普通に生活していても、意外と頻繁に、注射は話題に上がる。
曰く「インフルエンザの季節だけど、予防接種した?」だとか「私、こないだ献血しちゃった」だとか。
大人のクスリの世話にならずとも、普通に生活しているだけで、意外と注射の話題に触れているのである。

一年の中で注射の話題に触れる機会は、意外と結構な数である。
注射の話題と駐車の話題では、駐車の話題の方が多いかもしれないが、注射の話題と中華の話題では、注射の話題の方が身近な気もする。注射の話題と、忠臣蔵を比べたら、圧倒的に注射の話題に触れる機会の方が多かろう。チューリップチューバッカの話題に触れる機会と比べても、まず注射の話題の方が多い。
ところが、だ。

自分が最後に注射を打ったのは、何時だったかと考えると、まったく思い出せない。
記憶から抹消しているのだろうか。要するに、やはり、我々にとって、注射とは少なからず「怖いモノ」であり、怖さを克服するが故に、子供達はお医者さんごっこの中で互いに注射を打ち合うが、やはり出来れば注射の記憶は、忘れてしまいたいツライ過去なのではなかろうか。ぶっちゃけ注射、怖いッス、なのだ。

そもそも何故、こんな事を考えたのかといえば、遺伝に関する興味深い記事を読んだので、現在執筆している小説の資料に使えると思い、どうせならとそのまま遺伝子・DNA・クローンに関して色々と調べていたのだが、その流れで血液に突き当たり、血液と言えば注射だよな、最後に注射を打ったのは何年前だっけな、あれ、思い出せないぞ、はて、何故思い出せないのか、という思考のルートを経たからに他ならない。
実にどうでも良い話である。

だとすれば、この思考も、恐らくツライ事を忘れる為の思考に違いない。
資料を調べながら小説を書くという行為(いや、好きなのであるが)を、忘れようとしているのではなかろうか。
そして数日後には、こうして忘れた事さえ忘れるのであろう。まさしく思考の注射である。

……と言いたいところではあるが、こうして書き記してしまったので、きっと忘れない。
読み返すたびに思い出すであろう。結局、物事を忘れない為には、書き記しておくのが一番という事だ。

最後に注射を打ったのは、何年前だろうか。
もしも思考が注射なのだとしたら、それはまさしく、今である。

思考は身近な存在である。
誰でも知っているし、誰でも必ず一度は、物事を考えた事がある。

忘れてしまいたくない事が、沢山あるのだ。
それでも忘れなければ人は生きていられないのだとしたら、せめて僕は、書き記していこうと思う。
大好きな人を大好きだと書き記したり、大好きだった人を大好きだったと書き記したり、大嫌いになってしまった人は今、何処で何をしているのだろうか、というような思考を、気付かぬ内に忘れてしまうであろう記憶を、気付かぬ内に忘れてしまう前に、文章に変えて、これからも書き記していこうと思う。

自分が最後に注射を打ったのは、何時だったかと考えると、まったく思い出せない。
記憶から抹消しているのだろうか。要するに、やはり、我々にとって、注射とは少なからず「怖いモノ」であり、怖さを克服するが故に、子供達はお医者さんごっこの中で互いに注射を打ち合うが、やはり出来れば注射の記憶は、忘れてしまいたいツライ過去なのではなかろうか。

チクリと突き刺す、痛み。
ぶっちゃけ注射、怖いッス、なのだ。
それでも僕は、この思考という名の注射を、愛している。
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[ 2008/02/26 09:28 ] 雑記 | TB(0) | CM(1)
思考という名の注射。
すごく私のツボに刺さる素晴らしい文章で震えました


[ 2008/02/28 13:21 ] [ 編集 ]
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