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レンカ song : 9

花は散るらん

僕と君。

互いに笑い

互いに失い

互いに会い

ひたすらに交わらうとすれど

ただ恐るるは

互いを見れなくなる事と知り

無言の内に遠く離れ

無口にひたすら考え

其の思考の中で

君は君の腕を切り

僕は僕の腕を切り

やがて此の地で共になり

ただひたすらに

互いの顔を残す事を望んだのです。



向かい合う顔の話。



嘆くべきは

其れを最後の日まで伝えず居た僕と

嘆くべきは

其れを独り苦悩の果て決断した君の



花は散るらん

僕と君。

互いに笑い

互いに失い

互いに会い

自立すべき僕は僕で在り

成熟された君は君で在り

個は何処までも個なのだと

ひたすらにそう知ったのです。








icon-renka.jpg
song : 9








花が枯れた。



暗い

寒い

部屋の中で

僕は

泣いた。

延々と泣いた。

徹底的に泣いた。



もう花は何処にも無かった。

もう少女も何処にも居なかった。



咲いた花を

枯らせてしまったのは

誰でも無く不甲斐無い僕だった。



僕は此処から出なかった。

延々と綺麗な歌を歌うだけで

此処から何処にも行かなかった。



少女に会いたかった。

此処から出て会いに行こうと思った。

だけどそんな行為は

今じゃもう自己愛撫に過ぎなかった。



泣き止んで

煙草に火を点け

窓の外を見ると

何時か少女が立って居た

寒そうな場所が目に入り

また泣きじゃくった。





花を枯らせてしまった。






僕は笑わなくなった。

誰の歌も歌わなくなった。

暗く寒い部屋を見渡した。



僕はもう此処を出なくてはいけなかった。

花を育てられる人間になりたいと思った。





人は独りだ。

どんなに想っても

どんなに慈しんでも

どんなに触れ合っても

同じ人間にはなれない。



人は独りだ。

例えば僕や君の体が溶けて

一個の体になったとしても

其れは寂しさを増すだけで

また延々と誰かを求めるだろう。



一個になってしまったら

もう二度と

互いの肌に触れられないし

互いの顔も見られないんだから。



独りで生きる必要が在った。

雪の降り積もらない

暖められた部屋の中で

誰かの為に綺麗な歌を

延々歌い続ける行為を

もう止める必要が在った。



花を育てられる人間になりたいと思った。

きっと生まれて自分で初めてそう思った。



僕は恵まれた環境の中で

戦争にも行かずに済んで

痛みを、苦しみを、悲しみを

きっとずっと避けて生きてきた。

誰かと一緒になりたいと思っていた。

溶けて共になり、何も感じない程に。







個は、何処までも個だ。








煙草を吸った。


手紙を読み返した。


少女が部屋に居た


刹那を


刹那を


延々と思い返した。





少女には左腕が無かった。


もしも僕が少女の左腕に


失くして尚、伸ばす左腕に


もしも何かを想うのだとしたら?














僕は家を、離れた。














幾つかの荷物を背負い

僕は独りで部屋を出た。

あの部屋から歌を歌う事は

もう二度と無いだろうと誓った。










雪が降ってきた。


冷たい雪だった。


誰も居なかった。


雪が


歩く僕の体に積もり


雪の降る道を歩きながら


嗚呼、是が雪だったなと


僕は思った。






空を見上げた。





嗚呼、降り落ちる。



雪。



雪。



雪。



一粒。

一粒。



空から落ちる。

白く冷たい粒。



雪。



雪。



雪。



一粒。

一粒。



手の平で溶ける。

白く柔らかい粒。



嗚呼

コレは雪だ。



雪が

落ちてくる。



止め処なく

増えていく

落ちてくる。





雪。





雪。





雪。





雪。   雪。





雪。   雪。   雪。





雪。  雪。  雪。  雪。





雪。 雪。 雪。 雪。 雪。 雪。





雪雪雪。雪雪雪。雪雪雪。雪雪雪。雪雪雪。




雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪。雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪。




雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪。




雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪。




雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
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雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
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雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪
雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪雪。

























命。















命は


暗い空を白く。


命が


更に命を重ねていく。




嗚呼


コレは命だ。




命が、降ってる。







































































僕は、右腕を、切り落とした。







































































互いの顔を優しく眺めながら


互いに失くした腕を愛しく眺めながら


決して一個の存在になりたい訳じゃなく


決して全てを共有して欲しい訳じゃなく


個は、個として


強く、優しく、生きる。






絶え間なく続くレンカ。






何処からか誰かの声が聴こえた。








「アナタは、笑っても良いのよ。」







聴こえる筈の無い声に


僕は雪の道を振り返り


崩れるように、泣いた。


其れから


少しだけ、笑った。






君も何処かで笑っているといい。






一個になるんじゃない。



力強い、個と個になれ。



其れから寄り添う腕を。












咲いて





散った





睡蓮の名の元で





何時か、また





力強く歌う恋の歌を。




力強く咲く恋の花を。






絶え間なく続くレンカ。






ありがとう。






僕達は、最初から最後まで、自由だ。

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[ 2008/12/11 11:01 ] 長編:レンカ | TB(-) | CM(-)
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