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リハビリ

別に言いたいことがあった訳でもなくて。

只、目の前に鉄砲があれば
数分間の疑問の挙句、僕は手に取り
周りに誰も居なければ、きっと最後に撃つだろう。

其れは、僕は君を知っていて
なのに君は僕を知らないっていう
この不条理さにも似ていてね。

要するに


「理由なんて無いよ」


目的や意味も無い。

僕等は随分と長い間
全ての物事には存在する理由があって
同じく目的や意味があるのだと信じてきたのだけれど
恐らく正解は反対で、全ての物事には


「理由と目的と意味だけが無いの」


全てが混沌として、煩雑として、自由だった。
本当の自由ほど、残酷なことはない。
僕等は宙ぶらりんだった。
最初の糸を切られて、そして泣いた。

例えば産まれた瞬間に、本当に欲しかったモノを持っていて
例えば産まれた途端に、大切な欲しかったモノを手放すならば。

僕等は最初に失ったモノを
もう一度
自分で見付けて手に入れる為に
残りの時間を捧げていくようなモノだよ。

まるで不条理だな。
そして理由なんて無い。

只、其れは失われたんだ。
目的も意味も無い。

其れで僕は
全く何の理由も、目的も、意味も無い空間に
理由と、目的と、意味を見出そうと考えたんだ。
もう一度言うよ。

例えば産まれた瞬間に、本当に欲しかったモノを持っていて
例えば産まれた途端に、大切な欲しかったモノを手放すならば。

僕等は最初に失ったモノを
もう一度
自分で見付けて手に入れる為に
残りの時間を捧げていくようなモノだよ。


「まるで馬鹿げているね」


扉を閉めて。

カーテンを閉め切った部屋の
鼻を突く湿った臭いが嫌いだ。
しかし、もう慣れた。

慰めるような声と視線。
一体、あとどれくらい、此処に居る気だ。
少女は縛られたまま、笑った。


「気の済むまで続けるのでしょ」


別に言いたいことがあった訳でもなくて。

只、目の前に鉄砲があれば
数分間の疑問の挙句、僕は手に取り
周りに誰も居なければ、きっと最後に撃つだろう。

其れは、僕は君を知っていて
なのに君は僕を知らないっていう
この不条理さにも似ていてね。


「ところで君は誰?」


だから僕は、きっと最後に撃つだろう。


激鉄。

衝動。

開放。

短い後悔。

憐憫。


誰にも知られないままで居て欲しい。
だけど君には、最期の瞬間まで知って欲しい。
僕を知って欲しい。

少女は手首の手錠を鳴らし
首を動かし、上目遣いに僕を見ると
弄ぶように、ジャラジャラと、また笑った。
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[ 2013/02/10 17:24 ] 小説 | TB(-) | CM(0)
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